デニム展 都竹政貴

2017.5.2火-5.20土 11:00-18:00 日・月曜休

作家在廊日

5.2火

5.6土

5.9火

5.13土

5.16火

5.20土

 

洋服作りをはじめて20年。改めて、都竹さんの原点であるデニムを作る機会となりました。この企画にむけ、ある日の早朝、メールが届いていました。

 

 

 

ぼくはいま頂上直下の最後のアタックに向けて準備している。

娘がぼくの子供であるように、僕は父の息子である。

父は登山家だった。1970年代、ヒマラヤの未踏峰の山に挑んだのであった。その後僕は生まれた。

 

夜中に目が覚め気がついたのはその事だった。

命をかけてピークを目指す登山家にとって、天候、体力、装備、そして、タイミングと判断力。

自分はまさに今、20年以上かけて登って来たとある山の頂上直下にいる。とてもおおきな山である。そして目指す頂上はとても美しい。

 

あのとき渡った泥の川も、ロープ一本で繋がった岩場も、美しい緑の草原も、一人で来たわけではない。ぼくにはもう充分な体力はない、装備もお金もほとんどない、でも、これから頂上に登ろうとする僕にとって不必要なものはいらない。

そこから見えるであろう新しい景色がみたい。

 

縫製登山家 都竹政貴